被災地訪問

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CUBE DIARY

被災地訪問

2011.12.09

マネジメント創造学部3年の山下脩平です。

僕は10月後半に一人で東日本大震災の被災地を訪れました。ボランティアではありません。カメラとメモ帳を片手に被災地を見て、現地の人々と話をしに行ったのです。なぜ被災地に行くことにしたかというと、メディアや教授、その他の人が言うことに情報の違いがあり、自分の目で確かめたいと思ったからです。ですが、行く前は様々な葛藤がありました。『ただ行くだけで何か意味があるのか』。友人にも「冷やかしにいくん?」と言われ悩みましたが、とにかく動かなければ何も生まれないと思い行動に移しました。

僕は現地に二日間滞在しました。一日目に宮城県の石巻市、そして二日目に名取市閖上地区の二つの地域を訪れました。震災から8か月たった後でしたが、目に映る光景は悲惨なものばかりでした。倒壊したままの民家、焼け焦げた学校、沈下した地面…。そんな非日常的な風景がずっと続いていました。

          

  

僕は現地の地図も持たずに行ったので通行人の方や商店の方に道を尋ね、当時の状況を聞いてまわりました。最初の一人目の方に話しかけるのには勇気がいりましたが、話しかけてみるとどの方も親切に話してくれました。中でも、お味噌屋さんの店主さんは30分以上も話してくださったのが印象的です。その方に「ボランティアじゃなくても、被災地に来てくれるだけでも嬉しいんだよ」と言われ、来てよかったと実感できました。結局この2日間で20名以上の方々と出会い、多くのお話を聞くことが出来ました。?

被災地を訪れ、学んだことが二つあります。一つ目は『当たり前のことを当たり前と思うな』ということです。普段当たり前だと思っていることが被災地では、当たり前ではありませんでした。交通網は正常に機能しておらず、歩いても歩いてもトイレすらない。これは肌で感じて学んだことです。二つ目は『行動することの大切さ』です。思っているだけでは何も変わらないし、成長もない。たとえそれが間違っていたとしても何か感じ成長するはずです。僕は見知らぬ人に話しかけることはそれほど怖くないと思えるようになりましたし、被災地で学んだことが就職先の選び方にも変化を与えました。

大学生活を振り返れば、もっと行動に移しとけばよかったと思うことも多々ありますが、今回行動に移して本当に良かったと思っています。僕は大学とは何の制限もなく時間を自由に使える最後の期間だと思います。後悔がないように多くのことにチャレンジしてみてください。

<大阪高校出身 山下脩平>

甲南大学
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