HOME  >  卒業生インタビュー  >  福智 理紗

卒業生インタビュー

自分のなかの新たな輝きをCUBEで見つけた。【7期生】福智 理紗 2019年卒業(アビームコンサルティング株式会社 アナリスト P&T Digitalビジネスユニット IESセクター)

一つ課題が見つかれば、次のインターンシップで克服するを目標に。

Q.
かなりの数のインターンシップに参加したそうですね?
福智

年間に4~5つずつは参加していたと思います。NTT西日本インターンシップで提案プレゼンや、社長カバン持ち、馬路村や西粟倉村視察調査など、チャンスは数多くあったので。
一つ何かにチャレンジすると、自分の課題が見えてくる。そうすると、次の目標に近づけるインターンシップに参加しようとか、この授業を選択しようとか。見つけた課題を、次のタームで解決することを目標にしていました。

佐藤

社長カバン持ちは、自分たちで直接交渉したんでしょ?

福智

そうですね。佐藤先生の授業で模擬株主総会というのがあって、学生たちが社長や幹部役をして会社の事業や課題などについて議論するんです。その時に、モデルにさせてもらった会社の社長さんが見学に来られたので、名刺交換して後日「社長カバン持ちさせてください!」とメールを送って(笑)。
私を含めたゼミ生3人で、社長に一日同行させてもらって、事業戦略会議やいろいろな会議に同席してきました。

NTTタウンページの新たな企画。本気の仕事とマネジメントを学ぶ。

Q.
振り返ってみて、いちばん成長につながったと思う経験は?
福智

今でも思い出すのは、NTTタウンページの紙面を企画・制作するインターンシップです。
タウンページをもっと活用してもらうために、全国4ヵ所で実験的に、地元学生とコラボで地域情報誌のページを作ろうとなった。
NTTタウンページの岡田社長と佐藤先生の繋がりからスタートした企画で、私たちは神戸市版を担当させてもらいました。

佐藤

インターンシップはほとんどの場合、働くというよりは体験させてもらう、という関わり方が多いけれど、これは本物の仕事なんですよ。数万人の読者に読んでもらえる紙面づくり+広告獲得という目的を果たすために、どんなページ構成にするか、どこに取材するかから考える。取材も文章作成も、学生主体でやります。

けれども、会社の制作物だから責任も出てくる。たとえば、写真1枚選ぶにも「お店のロゴマークが入っていると使えない」とか現実的な制約も考慮しながら進めていかないといけない。会社のなかに組み込まれて仕事するので、普通のインターンシップとはかなり違います。

Q.
本気のインターンシップですね。大人でも難しい。
福智

期間も1年間と長かったので、関わり方も濃いですよね。
コンテンツを作ることも大変ですが、私自身が一番苦労したのは人の動し方。チームリーダーをやらせてもらったので、仕事の割り振りやスケジュール管理。どこまで他人に任せて自分はどこまでやるかなど、苦労しながら勉強させてもらいました。

おとなしかった高校生たちが、自由に話し始めた。

Q.
チームで仕事をする力は、社会で必要とされる基本的な能力ですね。
佐藤

タウンページに関して、私が秋田県大舘市長とお会いして、大館市でも同じような活動をしたいという提案を行い、そのキックオフに当たり地元の高校生たちと1週間ほどコラボしたこともありました。
最初のうち、高校生たちはおとなしいんですよ。先生に当てられた学生が予め準備した内容を発言するみたいな進行で、ぜんぜんおもしろくなかった。

福智

そこで、チームに分かれてみんなで話し合うことにしました。そしたら「別の人が同時に喋る。関西人ってすごい!」となった(笑)。はじめは固くなっていた高校生たちも、雰囲気をつくってあげると、意見が出るようになってきました。
一つの案が出たら、「それについてもう少し広げてみよう」と考える軸を与えると、どんどん話し始めてくれましたね。

佐藤

高校の先生が驚いていたね、自分たちでちゃんと意見を言っていると。
もっと好きなように話せる雰囲気をつくるべきです。日本人は、自分の意見を言うことにためらうけれど、話すことってとても大事ですから。

「ここなら、自分も変われる」と確信。CUBEしか受験しなかった。

Q.
もともと、CUBEを選んだきっかけは?
福智

じつは、高校時代は挫折してたんです。中学のときはオール5をもらえるほど頑張っていたのですが、高校に入って部活の人間関係のストレスなどから、まったくやる気がなくなってしまった。
母親からは「そんなに勉強したくないなら、大学の学費はアフリカの子どもたちに使ってもらう方が有意義だ」って本気で怒られてました(笑)。

その母親が、CUBEの存在を見つけてくれたんです。オープンキャンパスに参加して、佐藤先生の話を聞くうちに「ここだったら自分は変われる」と確信した。だから、受験はCUBEしか受けていません。

CUBEの先輩方のなかにはいろいろな挫折を経験した人もいて、「自分はこんなに変わった」「ここは魔法学校なんだ」とキラキラしていたので、私もその魔法にかかりたいと真剣に思いました。

佐藤

挫折なんて人生のなかで当たり前。何かやりたいことを持っている人ほど、挫折することも多いんです。
イタリアのサッカー界に、ロベルト・バッジョという伝説的なストライカーがいて、彼はワールドカップの決勝戦でPKを外すんです。そのときの有名な言葉で、「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気をもった者だけだ」と。失敗するというのは、何かを求めて動いたということだから。

それよりも大切なのは、失敗したあと。悔しさや怒りといった気持ちを、簡単に流さないでダムに貯めるんです。それが次に向かって頑張るエネルギーになっていくんですよ。

福智

私も今となっては、辛い時期があったから大学時代にあれほど頑張れた。希望どおりの就活ができたのも、大学時代にものすごく努力したことがつながっていると思います。

大学時代に、身につけておくべき力とは?

Q.
なぜ、再び戦う自分に変わることができたのでしょう?
福智

基本的に完璧主義なんです。本当はできない自分がものすごく嫌で、新しい環境に変わったことでリスタートしやすかった。
それにCUBEでは、やればやるだけ自分が成長していることを実感できるので。プレゼンテーションも通年でずっと取り組むので、自分がレベルアップしていることが分かりやすいのです。やっぱり、結果が出てくると楽しくなりますよね。

佐藤

大学の勉強なんて、社会に出てすぐに役立つものなどほとんどない。学生時代に身につけておくべきなのは、自分で学んでいくモチベーションの作り方とか、本を読んでしっかり理解できる力。そういった基礎的な力、「自ら学ぶ」力、学び続ける力を身につけておくことで、社会に出てからもずっと学んでいけるんです。

福智

私も、いまの職場は有名大学の出身者ばかり。私より何倍も地頭のいい人たちに囲まれていますが、同じように頑張れていると思います。むしろ、プレゼンテーションなどは見習いたいと言ってもらえたりする。

Q.
プレゼンテーションのどんな部分が評価されているのですか?
福智

話し方が分かりやすいとか、ストーリーの組み立てがいいと言ってもらうことが多いです。
CUBE生はそういう人が多いんです。だって、めちゃくちゃプレゼンやってましたから。週に6回くらいやっている時期もあったので、逆に成長しなかったら困るくらい(笑)。

佐藤

プレゼンもそうだけど、福智さんは「ちゃんと分かる」ができる人。たとえば、ゼミで何か指示を出したときに、「それはこういう理解でいいですか?」と自分から確認してくる。「それなら、ここはこうしたらどうですか?」と返したり、他のメンバーにも伝えたり。キャッチボールするときに、ちゃんとストライクゾーンに返さなきゃという意識が強い。
それから、レスポンスが早い。8頼むと10で返してくる。基本的にはあまり心配しなくていいタイプです。

福智

最初はできなかったんですよ。先輩たちを見習ったり、先生からのアドバイスを吸収していったからだと思います。

社会に出てからも、ずっと成長していきたい。

Q.
今の仕事内容について聞かせてください。
福智

コンサルティング会社に勤めています。おもに、クライアントの業務課題に合わせたシステム提案や、要望に合わせたシステム開発やサポートをしたり。いま参画しているプロジェクトは、ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージを導入する案件です。私はまだ入社して8ヵ月で一番下っ端なので、資料作りなどが主な仕事ですが。

就活ではいくつかの企業に内定をいただいたのですが、今の会社は学ぶことが多いと感じたのと、とてもいい企業なので。周りに優秀な人が多いので、私も自分のバリューをもっと上げていかなければと思っています。

佐藤

頑張りつづけるモチベーションは、どこにあるの?

福智

やっぱり仕事ができる人になりたいので。すぐ上の先輩が入社2年目の方ですが、ものすごく優秀なんです。その先輩といかに差別化を図ろうかと頑張っています。
先輩を見ていて思うのは、持っている知識量が発揮できる付加価値につながるということ。私はクライアントに関する知識やシステムの知識がまだまだ足りないので勉強中です。
もう一つは、仕事以外の勉強も。英語力や教養ももっと身に付けたいし、コミュニティの幅も広げていきたい。

生まれてきたからには、いかに自分を育てて、世の中にお返しできるか。

Q.
これからの目標は?
福智

死ぬまでにどうしてもやりたいことがあって、発展途上国に対して支援できる人になりたいんです。インフラか教育か、何か役に立てるように。まだまだ何十年も先の話ですが、その目標にむかって今は力をつける時だと思っています。

佐藤

せっかく生まれてきたのだから、頑張らないともったいないよね。自分の体と生きている環境を使って、いかに自分を育てて世の中にお返しするか。1/3は自分のため、1/3は会社や家族のため、残りの1/3は世の中の人のために。
人は何か目的をもって生まれてきたはずなのに、ほとんどが普通に暮らしてあの世に帰ろうとしている。自分がこの世に来た意味は何だ?と考えるべきです。

ついでに言うと、お金や能力というのは得ることが目的ではなく、使うことに意味・目的がある。自分の貯えたお金や能力を誰のために何のために使ったかで、その人の価値が分かるんです。映画「ロード・オブ・ザ・リング」の魔法の指輪も、自分の利害のために使うのか、他人を助けるためか、指輪が自分を試している。能力やお金、権力も同じで、強い魔力があります。

みんなにはしっかり力をつけてほしい。若いうちに自信をつけて、自分は努力する価値がある人間だと早く気づくことです。

福智

こうやって佐藤先生の話を聞くと、気合いが入るんですよ。人間だから自分に甘くなることもありますが、先生と話していると「これではいけない、もっと頑張らなくちゃ」と思います。
自分を磨いてもっと力をつけて、世の中のために何かできる人間になれるように。

勤務先や所属部署は、インタビュー当時の情報を掲載しています。
メインコンテンツに戻る

Copyright © Konan University. All Rights Reserved.